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目指せグランドマスター~AIを利用した鶴流高速学習法②/2~



こんばんは鶴です。


ちょっと時間が空きましたが、前回の記事の続きです。前半はこちら


最近めっちゃ過ごしやすいですね。この季節だけならいいのにね。


3. Vs XGでPR4になった後

さて、PR10から6になったときの方法そのままで、なんやかんやでXGと対戦するならば、PR4で走るぐらいならできるようになります。下にはったものは最近のものまで含んでいますが、XGを使うとこんな感じで過去のデータを保存しておいて、統計を出すことができ、モチベーションにもつながります。ちなみにここまでの僕のXGとの戦績は132勝234敗、つまりぼっこぼこです。このゲームがいかに運ゲーでないかが分かりますね。



さて、ここまできてふと対人戦をやってみようと思い立ちました。世界最強の相手と戦って、PR4で走れるなら、まあ対人戦でもいい感じじゃないかなーと思ったわけです。


バックギャモンができるサイトはいくつもありますが、詳しい話はインターネットバックギャモンクラブに譲るとして、本格派で楽しみたい人向けのBackgammon Galaxyというサイトがあります。





このサイトはレートシステムが独特で、試合中のお互いのプレーヤーのPRをサイト側が計算して、試合とPRの両方で勝った時に初めてPRが動きます。

要するに、「運勝ち」や「運負け」の場合はレートが動かないので、実力が反映されやすいシステムになっています。早速サイトで遊んでみた鶴ですが、当初、そのPRは6程度でした。おかしい。。。なぜだ・・・


4. 対人戦の罠

前回の記事で書いたように、対人戦はAIと戦うよりも複雑な局面が出てきやすい、時間が足りなくなるため、思考が浅くなる傾向がある、といった点で不利に働きます。しかし、それを踏まえてもPRが2も異なるのは気持ち悪いです。


対XGで6のとき、6.5~7ぐらいだった対人戦のPRが、対XGになってもほとんど改善していないということに気が付きます。焦る鶴・・・


対XGでPR4まで行ったのがうれしくてtwitterでつぶやいてしまった・・・

なにはともあれ原因を調べてみます。思いつく理由は二つ。一つは時間制限に慣れていないこと、もう一つはこれまでとの一番の違いは相手が下手なことです。あ、もちろんXGと比べてですよ(笑)


対戦相手について詳しく見ていきましょう。相手のPRと自分のPRの相関係数を出してみます。式自体は簡単で、皆さんもexcelで簡単に計算できるので一応張っておきますね。めんどくさい話をスキップする場合は次の赤文字までワープ!

調べた結果は相関係数0.75、強相関が確認されました。

これには2つの可能性が考えられます。


①相手がが初心者であればあるほど局面に関係なく自分も間違いをしやすくなる。

②局面が難しければ難しいほどお互いにミスをしやすいため相関が出る。


②はほかの方々も指摘していますし、実際そうなのでしょう。またあとで出てきますが、例えばUBCのmochyさん VS uedaさんの相関係数は0.73で、強い相関が確認されています。


仮に①だとするならば自分のレートが上がれば上がるほどPRもよくなっていくはずです。最初のころは実力は変わらなくともレートはどんどん上がっていくので、対戦相手のレートとPRの相関もとれます。これは0.41の正の相関がみられました。


②の影響が大きいが①の要素も含まれることが分かって鶴は少しだけ安心します。理由はおそらく慣れていない局面が極端に増えるからでしょう。実際レートが上がっていくにつれてPRは改善の傾向がみられていきます。


レート上げが楽しくなった鶴は、時間制限のある対人戦の形式にも慣れてきて、PR4程度でなら対人戦でも走れるようになります。


まとめましょう。

対人戦に慣れていない場合、時間管理に苦戦するのでなれる必要があります。

また、相手が上級者出ない場合はPRが悪化することがありますが、あまり気にしなくて大丈夫だと思います。僕と同じラインで勉強している人のご参考までに。


さて、ここで別の問題が発生します。


5. 鶴、飽きる

ここまで来て鶴は飽きます。バックギャモンをひたむきに続ける才能は僕にはありません。すぐ目移りしてしまいます。PR4というラインを超えた今、もはやバックギャモンに用はありません。もちろん、それを人から認められるには公式にグランドマスターの資格を取る必要があります。しかし、現状の僕にとってそれは興味がありません。気は変わるかもしれませんが。。。というわけで鶴はしばらくバックギャモンをやらないのでした。。。


僕はプロとアマチュアとの一番の違いはひたむきにギャモンを続けられるかだと思うのです。


5. INBC名人戦の挑戦権を手に入れる

興味がなくなったのでギャモンの練習はやめて、気が向いたときにたまにやっていたぐらいの僕ですが、その場の流れでINBC(インターネットバックギャモンクラブ)の銀河戦に参加することになります。銀河戦を勝ち抜くと今のINBC名人のtakadaleftさんへの挑戦ができます。そして、上振れを引き続けた鶴は名人戦への挑戦がきまりました。いつもyoutube聞いたり、twitterしたりしながらギャモンしてる僕ですが、今回はまじめにやることを決めます。少し前にバックギャモンフェスティバル(前の記事参照)もあり、せっかくの機会なので久しぶりに戦術を考えます。


名人戦の試合形式は9ptマッチのデュアルデュエル2本勝負です。

デュアルデュエルとは、PRと試合結果の両方で競う形式で、PRで勝つと1点、試合で勝つと1点もらえます。つまり2本勝負ですが、合計4点を取り合う形式です。引き分けだとデュアルデュエルでポイント数を少なくした延長戦があり、それを規定回数やっても決まらなかったら平均PRで勝負です。


takadaleftさんは本名Ueda hideakiさんというバックギャモンプロで平均PR2.63、世界2位のPRを持ち、2020年には世界1位を決めるUBCの挑戦者になっています。


そして名人戦の形式はどれだけ運が良くても、タイトルをとるには一回はPRで相手を上回らなければなりません。


まとめると絶望ということです。


ですが、適当にやったらこれまで戦った銀河戦のプレイヤーたちに悪いのですこしでも勝てる可能性の高い戦略を練らなければなりません。とはいえ、準備時間は多くありません。バックギャモンはあくまで趣味です。


大前提として特訓はしません。僕は努力が嫌いなのです。そもそも1週間ぐらい特訓したところでどうにかなるような話ではありません。


プロセス1.相手の分析

幸いにしてtakadaleftさんの棋譜は沢山あります。いっぱい勝ってますからね。見返してみましたが、正直弱点はよくわかりません。わかるはずがありません。それでもなんとなくの情報を集めます。


1-①当然のようにXGにかなり近いプレーをする。相手をひっかけるために、悪手を打ってでも局面を複雑化する手筋は見られなかった。

1-②かなりの早指しができるので、相手の時間を使って考える普段の戦術は期待できない。


少ないですが、正直一人で調べてわかる情報なんてこんなもんです。



プロセス2.相手は僕のことをどうとらえているか、そしてどういう戦術をとるか

takadaleftさんは僕のことをどうとらえているのか、これは当然推測するしかありません。パターンごとに分けてみます。


2-①正直適当にやっても鶴には勝てるので特に対策はしない

これが一番ありそうなパターンです。経験の差は歴然、控えめに行ってもぼくの100倍はギャモンをやっているでしょう。特に何も対策してこない可能性は高いです。むしろそうあってほしいです。


2-②経験の少なさが出る時間を攻撃してくる

これまで僕が何回も受けている戦術で、しかも何回も嵌っています。INBCのほかの試合でもありましたし、その様子は中継されているのでばれている可能性があります。ばれていなかったとしても、経験が少なければ考慮時間がかかるということは一般論として知っているでしょう。とくに1-②の情報があるのでかなりの早指しを仕掛けてくる可能性があります。


2-③バックゲームなど、実力差が出る展開を狙ってくる

これもあり得ます。ただ、1-①の情報から、無理して狙ってくることはしないかなあと思っていました。特に普通に戦えば勝てるtakadaleftさん側からすれば意図的に複雑な局面にすることによるエラーや、偶然自分だけ難しくなってしまうリスクは重く見るはずです。

ただ、状況によっては時間攻めに使ってくる可能性はあると思っていました。



プロセス3.自分のほうがすぐれている点の探索

そもそもギャモンの知識や経験で勝てる点はほとんどないと考えるのが自然です。では何なら勝てるか。


強いていうなら情報の非対称性です。僕はtakadaleftさんの棋譜を多く調べられますが、むこうは僕の情報は得ようとしても多くは得られないはずです。


もう一つは短期的な数列と幾何の記憶力です。これはおそらく知られていないはずです。


ここまで踏まえて戦術の立案です。


A. バックギャモンのムーブに関わる話

できるだけ簡単な局面を目指すべきなのか、それともそうではないのか。普通に考えればお互いエラーをはかないほうが実力差が出にくくちょっとしたことでスクープが取れることがあるので、世界トッププレーヤ―に対してとる戦術として優れているように見えます。ではそうなる確率がどのくらいあるのか。下に示すのは一個目が僕のゲームごとのPR、二個目が僕のマッチごとのPRです。マッチはほとんどが5ptで実戦の9ptより短いです。

一個目はゲームごとではポアソン分布に近い形状をしていますが、マッチごとでは正規分布に近づいています。みごとに中心極限定理がハマってますね。そして9ptになるとさらに分散の狭い正規分布の可能性が高いです。要するに、9ptマッチを「平穏に」やりきれる確率は低いと考えるのが妥当でしょう。平穏なマッチを目指すのは3ptなどの短いマッチの時に取るべき作戦だと思われます。takadaleftさんの分布がもし似たような形状をしていて、かつ、中心が2.6にあり、お互いのPRに0.7ほどの強い相関があるならば、お互いに良いPRを目指すプレイにメリットは少なく、お互いに悪いPRを目指したほうが、相手だけ難しくなる可能性や、分散が大きくなる可能性がある分、分がいいはずです。


お互い悪いPRを目指すときにできる対策として、そして、もしtakadaleftさんが2-③の戦略をとってきた時の対策として、自分のかけられる時間と能力を用いて、「珍しい形のバックゲーム」だけ記憶することに決めました。正直当たったらいいなぐらいですが、そうでもしないと勝てる相手ではありません。よくある23バックや34バックは僕も少しは知識がありますし、相手も当然知っているはずです。少しでも知らない可能性がある、14バック、15バック、25バックだけ深く研究、というか瞬間記憶をして地雷として埋めておくことを決めます。





B. 時間に関わる話

こればっかりは短期的には対策ができません。ですが不要なところで使いすぎないという意識だけでも多少は結果が変わってくると思ってやるぐらいですかね。



C. PRプレイ特有の話

PRをよくするには判断数を増やす必要があります。実戦的な話は細かすぎるので省略しますが、難しい話ではないので、多少調べていくことにします。



おそらくチームで時間をかけてやればもっとできることはあるでしょう・・・まあでもこのくらいやれば真剣に戦ってるってことになるんじゃないかな。そう思って試合に臨むのでした。




5. 結果とその後

一か八かでいどんだ名人戦。。。結果はこちら!



1-3で負けてしまいました><!!

文章がもうかなり長くなっちゃったんで反省はまた別の記事でするかも。。。

takadaleftさん、強すぎましたね。


ちなみに珍しいバックゲームは出てきませんでしたが、よくあるバックゲームはなんかたくさん出てきて時間なくなりました(笑)


戦術とは?みたいな感じになっちゃったけど何もかもうまくいったらこの世の中は簡単よね。


でも楽しかった!こういう本気バトルができるなら、またギャモンの勉強しよー。そう思った鶴であった。気が向いたらグランドマスター認定試験に向けて動き出す。。。かも。


めでたしめでたし。



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