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ブリッジの審判ってどんなお仕事?ディレクターにインタビューしてみた。

更新日:2022年4月28日


こんにちは鶴です。花粉もだいぶ落ち着いてきましたね。僕は朝のくしゃみが15連続から10連続で済むようになりました。


さて、麻雀でも少牌や誤発声があるようにブリッジでもプレイ中の間違いはよくあるものです。僕は自分自身ではあまりやらないほうですが、競技会にいくと1日何回かは何かしら起きています。


みんなもブリッジをしていて、粗相があったときに競技会ではどうしているのかなと思ったことがあるでしょう。え、ない?ブリッジ足りてないですねえ~~(笑)


さて、今日は本物のディレクターsandanさんに実際に起きがちなルール違反とその裁定について聞いてみました。


1.ディレクターってどんなお仕事?


鶴「こんにちはsandanさん!!」


sandan「こんにちは」

(なおこのインタビューが行われているのはPM11:50である。つまり深夜テンションである)


鶴「突然ですがインタビュー受けてくれてありがとうございます。写真載せてもいいですか?」


sandan「さすがにそれは。。。」


鶴「芸能人だと誰に似てますかねえ」


sandan「子供のころはイチローって言われてました」


鶴「あーなるほどーーー(冷静に考えるとイチローに本当に似ているかはよくわからない。。。苗字聞かなかったしもしかしたら野球選手じゃないイチローかもしれない)」


鶴「sandanさんはICBC開催のトーナメントのディレクターをやってくれていますが、日本コントラクトブリッジ(JCBL)のディレクターでもあるんですよね。そもそもディレクターってどんな仕事ですか?」


sandan「試合の運営を取り仕切る仕事ですね~。大きく分けて3つで1つ目は開始の準備と後片付け、2つ目は試合中に起きるトラブルの対処、3つ目は結果集計、発表ですね。準備が一番大変なんですよ~~。結果集計は最近はコンピュータがやってくれるのでそれを発表するぐらいになりました。」


鶴「準備が大変なんですか?」


sandan「はい。朝起きられるか怖くて。。。」


鶴「なるほど~確かにディレクター寝坊すると誰も会場に入れないですからね(笑)」


sandan「それは冗談として、テーブル数が一つ違うだけで、対戦のあたり順やプレイするボード数、ラウンド数が大きく変わってきちゃうので、直前に来ない人や急に申し込む人がいるとあわあわしちゃうんですよね」


鶴「ふむふむ確かに、せっかく準備していたものがやり直しになると大変ですよね。(直前駆け込み常習犯であることは黙っておこう・・・)」


2. よく起きるトラブルを教えて


鶴「2つ目のトラブル対処について教えてください」


sandan「ブリッジはかなりしっかりと規則が決まっていて、それが本にまとまっているんです。基本的にはこれに基づいて裁定しています。何百ページかありますね」





鶴「トランプゲームのルール説明でこの本もちだされたらみんな逃げだしますよ・・・」


sandan「ですよね~。実際ふつうのプレイヤーは知らなくて問題ありませんが、それだけしっかりと決まっているちゃんとした競技なんだよということですね」


鶴「これ全部読んだんですか」


sandan「一応一通りは」


鶴「すごいい~。でこれに基づいて対処すると。どんなトラブルが多いんですかね。」


sandan「そうですね。一番おおいのはリボークですね」


鶴「リボークはブリッジの反則で、リードされたマークを持っているのに別のマークのカードを出しちゃうやつですよね。そういうときはどうするんですか」


sandan「起きてすぐならカードを出しなおして、間違えて出しちゃったやつはペナルティーカードといってプレイに制限が付くこともあります。しばらくたってしまうと、もう戻れないので、全部終わってから修正スコアになります。修正の仕方もさっきの本に全部書いてありますが、微妙な時はディレクターの判断になります。」


鶴「これまでで面白かった裁定ありますか?」


sandan「ブリッジのルール知ってる人向けの話ですけど、僕と●●さんとの思い出のボードがあります。ちょっと難しいんでブリッジ勢じゃない人は3の、ディレクターが儲かるかどうかの話まで少し読み飛ばして大丈夫です」


鶴「●●さんは僕のユース時代からの長い付き合いですね。え、何それ気になる。」


sandan「4♠ by Sで、●●さんのコントラクトで、ビッドからEに長い♥があることが分かっていました。ダミーにAQxxxxの♦があって、Sの♦はシングルトンでした。♦2勝すれば4♠メイクします。♦をフィネスして効いてもメイクですし、♦Aを勝ってラフして、もう一度ダミーに戻ってラフして、さらにもう一度ダミーにってラフして最後にダミーに入ってQを取るプレイもできました。要するに♦4-2ブレイクでもメイクでした。しかし、確率がいい♦A、♦ラフをしたらEが2巡目にショウアウトします。要するに♦は5-1ブレイクだったんです。ここで●●さんはもう一度♦をダミーから引いてみたんです。」


鶴「え、ルール上次はハンドからですよね」


sandan「ええそうです。でも、ダミーから引いたんです。Eはこれを受け入れてもう一度ショウアウトしてほかのスートを捨てました。ブリッジ勢ならわかるかもしれませんが、エントリーが足りてこれでコントラクトはダウンからメイクに変わっています。」


鶴「ルール上こういうときってEは受け入れる権利があるんですか?」


sandan「ええ、あります。もちろんEには受け入れない権利もあります。」


鶴「●●さんはもしそれ狙ってやってるならかなりのスーパープレイですね。で、これをsandanさんが裁定したんですね。」


sandan「いえ違います。僕はダミーに座っていました」


鶴「そっちかーい」


sandan「パートナーの●●さんとオポーネントの間で受け入れられてディレクター呼ばれずに流れていきそうでしたが、我慢できずに私がディレクター呼んじゃいました。」


鶴「sandanさん呼んだ側だったんですね(笑)」


sandan「ちなみにですが、オポーネントが(間違って)受け入れたとしてもわざとルール違反するのはやっちゃダメなんで気を付けてくださいね。」


3. ディレクターって儲かるんですか?


鶴「ディレクターを本業にしている人もいるんですよね」


sandan「いますね。まあブリッジプロや連盟職員との兼業のほうが多いですが。」


鶴「ぶっちゃけ儲かるんですか??」


sandan「ディレクターには3種類あるんですよ。クラブディレクター、セクショナルディレクター、そして日本に8人しかいない、ナショナルディレクターです。クラブディレクターは簡単になれて、セクショナルは一通り勉強して自立してる感じですかね。僕はセクショナルディレクターなんですが、まあ専業で生活しようと思うなら、ナショナルディレクターでないと大変かなと思います。セクショナルだとちょっと割のいいバイトぐらいの感覚です。家庭教師ぐらい」


鶴「日本で8人しかいないナショナルディレクターになるのは結構大変なんですかね」


sandan「試験が結構難しくて、簡単になれるものではないですね~。7年に1度更新も必要ですし。JCBLで養成プログラムがあるので、興味がある人は調べてみてください。」


鶴「最後にsandanさんから一言」


sandan「気軽にディレクターを呼んでください」


鶴「呼ばれるのをめんどくさがる人が多い中、ちゃんと仕事をするあたり聖人君子やなあ」



ブリッジを運営するっていうのも大変な仕事だなあ・・・。discordでまったりバミューダボウルを見ながらインタビューを受けてくれたsandanさんに感謝です!!

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