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Bermuda Bowl~ついに決着~⑤


こんにちは鶴です。


昨日深夜1時過ぎまでつづいた最終ラウンドを見てしまったために寝不足の鶴です。。。今日試合なんだけどね。


決勝ラウンドは2日間、1ラウンド16ボードを計6ラウンドを戦います。

決勝に残ったのはスイスとオランダ。スイスは初優勝が、オランダは3度目の優勝が懸かっています。

5ラウンド目終了時点でスイスから見て143-145と両者の成績は拮抗。ものすごい激闘です。


最終ラウンドの様子はインターネットブリッジクラブのyoutubeでまったり観戦していました。(https://www.youtube.com/watch?v=zUbErL9W5Nc


せっかくなんでハイライトを文章でも!


画像は大会公式サイトのブリテン(速報)から引用しています。(http://championships.worldbridge.org/salsomaggiore22-files/bulletins/Bul_14.pdf)

諸事情あって若干荒いのですがご容赦ください。


最初に動きがあったのは3ボード目、このハンドです。オープンルームのNSがオランダチーム、EWはスイスチームです。クローズドチームはその逆です。

裏ペアの情報が伝わらないように別々の部屋で戦っています。(ちなみにトイレもオープンとクローズドで分かれています。


オープンルームのオランダNSペアはスイスのEに3♠で妨害されますが、堅実に4♥に到達し、プレイは特に難しいところもなく5メイク、450点を持ち帰ります。

一方スイスのNSは4♥に到達するものの、オランダチームのEに4♠で妨害されます。EWvulの不利なバル関係で、ダブられて2ダウンしてしまうと500点で4♥メイクよりも損害は大きいです。もし4♥がダウンしているのなら1ダウンでもしたら大損害。そんな中果敢に4♠で介入し、ダブられたものの♠フィネスが聞いていて1ダウンで済みます。これにより250点、6IMPがスイス側に入り逆転に成功。



そして6ボード目に事件は起こります。クローズドルームに座っているEは1NTオープンWはテキサストランスファーをして4♠になります。♠のブレイクがよく、トランプリードされたあと♠を狩り集めて♣をエリミネイトしてWから♦を出します。Sがスローインにかかるのを防ぐためにNは♦Jをスプリットしますが、これをダックすることで今度はNがスローインされます。♥のディープフィネスもシンプルで分かりやすいプレイだと思いますが、スローインすることでゲスを少なくできています。((注)Eのハンドほんとは♠Aがありますが、誤植で落ちています。)4♥はメイクし、オランダチームに620点。


一方裏のテーブルでは1NTオープンに対してオランダチームのNSが2♦オーバーコールから強烈な妨害をかけます。Wが3♥で♠と強さを紹介するもののNが4♣(♦へのトランスファー)でさらにビッドスペースをつぶし、WとEはこれをパスします。AK9のいい♠とKT98のいい♦を持っているEが4♠をビッドせずにパスをしたのは第三者目線ではかなり不思議です。強烈な妨害によって完全に惑わされていた可能性が高いです。4♦は大量ダウンですが、ノンダブルならもういくつ落ちてもあんまり関係ありません。3ダウンしますが、わずかに150点。差し引き470点、10IMPがスイスに動き、スイスが大きく有利に立ちます。


全プレーヤーギリギリの戦いをつづけ10IMPリードの状態でラスト4ボードに突入し、ここまでチャンスが来なかったオランダに千載一遇のチャンスが訪れます。

先にクローズドルームから見ていきましょう。Nが1♦オープンし、Eが1♠とオーバーコール、Sがパスし、Wがキュービッドして♠のフィットと強さを示すもNは怯まず2♥をビッドEは3♣とキュービッドを続けてさらなるバリューを紹介しますが、SがNのビッドを聞いて4♥とビッドスペースを破壊します。これにより、EWはスラムトライの相談ができなくなりスイスチームのオークションは4♠でストップします。しかしこれはスラムルーズ、上から12個あります。

((注)ブリテンの誤植で、Eの♦と♣が入れ替わっています。なんこもすんません)


一方オープンルームにいるオランダのEWは大きな妨害をうけずゆっくりハンドを紹介することができました。試合中、現地解説でもスラム到達は確実だろうという雰囲気でしたが・・・


実際はお互いもう少し強さが必要と思ったのか、どちらからもスラムに誘うことができず、4♠でコントラクトは止まってしまいます。このラウンドでスラムを置けていればオランダチームは再逆転に成功していました。テニスのダブルスでお互いの中間地点にボールがおちるような、そんな歯がゆいボードだったことでしょう。




オランダはのこり3ボードできわどいコントラクトでスイングを起こし、取り返そうとしますが、スイスは前半での得点を生かし、ギリギリの逃げ切りに成功します。


終わってみればスコアはスイスから見て167-164。本当にきわどいきわどい点数を積み重ねていった勝利です。ウィニングショットになったのは、果敢にオランダの4♥を4♠でサクリファイスした3ボード目、そしてオランダに4♠があるところをうまく撹乱し、4♦で買い切った6ボード目でしょう。


オランダとしてもあと一つ何かあったらと思っていることでしょう。また2年後に再挑戦です!


スイス、優勝おめでとう!とても面白いゲームばかりでした。


https://www.flickr.com/photos/worldbridgefed/51994599449/in/photostream/より


Bermuda Bowl試合結果


Bermuda Bowlを中継しているサイト(BBO)


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